2012年6月10日日曜日

連続講演“開祖と涅槃経” 第一回 「聖徳太子・親鸞と涅槃経」 立会い速報

 大般涅槃経の英訳で知られる、宗教情報センターによる
マーク・L・ブラム教授の講演に立ち会って来たので
お知らせする。


真如苑では寧ろ、聖宝理源大師御遠忌法要での
スピーチをされた事の方が印象に残っている教授だが、
教行信証の研究仏教の未来など、様々なテーマで
ご活動されている事を申し添えて置く。


 仏教伝来時の日中韓の国際情勢にはじまり
聖徳太子の、三経義疏、十七条憲法の背景に、
涅槃経の存在を示唆する記述、文言の存在や、
浄土教との関連など、多岐に渡る講演内容のうち
教行信証」の4割が「阿闍世王の父殺し」に充て
られ、「悪人正機」の背景にこのエピソードに
対する涅槃経の理解があったとの内容に、
当時天皇・藤原摂関家・源氏・平家が各々、新旧
の価値観、家督、世代に別れ、骨肉の争いを繰り
広げた保元の乱の戦後処理を思い起こした。
(「平清盛」:(第二十三回「叔父を斬る」))
いわば、阿闍世王そのままに十悪五逆に苦しむ
人々にとって、そのような救いの筋道が示される
事が、当時必要だったのではないだろうか…。


 なお、教授が以前に真如苑で行った講演


市民のための公開講座 海を渡った涅槃経


公開されたので、今回の講演も何かの機会に再び
目にする事も出来るかもしれない。

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