2016年12月7日水曜日

HowEver(しかしながら)

 #シンゴジ実況 に参加の皆さん、大変お疲れ様でした。
非公式とはいえ、特定の宗教法人を名乗るアカウントも参加させ
て頂き、大変有難う御座いました。
 #真如苑対ゴジラ 等と言うハッシュタグを定める荒業だけでは
あきたらず、開祖伊藤真乗まこと教団事件の回想を換骨奪胎
し、虚構の世界に置き換える暴挙に至っては、教苑内外・顕幽
よりご批判・お叱りを頂戴するのでしょうか…。

 しかしながら…、私、名も無いまめぞうが #シンゴジ実況 に参戦
したのは、決して故なき事ではありません。事の起りは7月29日、
教導院生誕のセレモニーに立会った後、当日公開のシン・ゴジラ
地元映画館に観に行った時。いわゆる爆音上映と本作の相性
がとても良さそうと感じたのと、『陰陽師』の野村萬斎が中の人を
演じていると聞いて少々関心があったに過ぎません、しかし…。
 後半舞台が立川防災予備施設となるこの展開。以前このブログ
で立川の地域史の米軍基地闘争・砂川事件を紹介した自分と
しては、米軍立川基地だったこの土地から、日本が自らの力で
ゴジラを制し、国土への三度目の核投下を防ぐ出発の地として
描かれた事に大変感銘を覚えました。
 このシン・ゴジラの印象に今秋発刊の教団誌・歓喜世界250号
掲載の苑主瑞教が重なります。初代ゴジラ公開の昭和29年は、
真導院三回忌、教団誌・歓喜世界初号発刊、そして接心道場
建立が発願された真如苑にとって意義深い年であり、立教80年
を迎えた本年、教苑はその接心道場の時代を復建した盛儀、
聖地復建荘厳」を控えていたのです。ここにゴジラを通じ当時
との共時性を予感していた所、シン・ゴジラの世界をツイッター上
で追体験する架空実況 #シンゴジ実況 が話題となります。これ
にあわせシンゴジラ製作の庵野秀明監督株式会社カラーより
香盤表(ストーリーのスケジュール)が架空実況の進捗に応じて
発表されるにつれ、#ヤシオリ作戦 の実施が11/26,聖地復建の
クライマックス、接心道場済摂会が11/27,28と、教苑の予定と
一致する展開に真如教徒として、そしてこの映画のファンとして
とても嬉しく思ったものです。(実はカラーや東宝が立川を舞台
にするにあたって、真如苑の動向をあらかじめ調査し、それに
合わせて香盤表を作成したなんていう陰謀論が頭を掠めない
でもありませんでしたが、そこまでする理由が有りや無きや?)

 しかしながらこの11月、非常に色々な出来事がありました。
ざっと、振り返っても

博多陥没事故
米大統領選
福島沖震度5弱地震
11/24積雪
キューバ・カストロ前議長死去
原発避難先いじめ
ツイッター、サーバーダウン
・・・・・・・・・

等々歴史の転換点とでも言う様な事、震災を思い出させる事
珍しい天候、 #シンゴジ実況を根底から脅かしかねないSNSの
トラブルetc…。ここで一つ心に留め置きたいのはシン・ゴジラ
のサブタイトルが「現実対虚構」であるという事。現実と虚構の
接点は何処にあるのか?。シン・ゴジラは「日本という現実に、
本来虚構である巨大生物(ゴジラ)が出現したら」という模擬実験
であり、また庵野秀明監督はプレスリリースの中で「…ゴジラが
存在する空想科学の世界は、夢や願望だけでなく現実のカリカ
チュア、風刺や鏡像でもあります。現在の日本でそれを描くという
無謀な試みでもあります。」と述べています。
 しかしながら、たとえフィクションとはいえ本年の大ヒットとなった
本作は本当にただの「無謀な試み」でしかないのでしょうか?。
上記の #シンゴジ実況 期間中の現実世界の動きを見ていると、
何かそうとばかりは言えないのではないかという思いに駆られ
ます。実は「現実」と「虚構」を結びつけているのはシン・ゴジラ
を観て感動した我々であり、ツイートという形での想念の結集が
実は現実に目に見えない影響を与えているのではないのか?。
つい、そんな想像をしてしまうのです。

 今秋、自国第一を唱える米大統領の誕生により、世界はその
先行きに大きな転換点を迎えました。日本ももう、今までの様に
は行かないでしょう。真如苑が立教80年に昭和30年代初期の
精舎を建直すのは、決して苑主代表や年経た古参篤信教徒達
の懐古趣味からではなく、もう一度あの時の様な歴史の転換点
に起ち、より良い道を模索できるまたとない機会であると、愚考
します。

                              南無真如